前回予告通り
料理画像を見ながら、難解なお品書の漢字・調理法などを紐解いていきます
(主観的にご存じない方も多いのでは?と言う漢字・料理名です)
先ずは 水無月の料理「緑雨」
水無月=現在の暦の6月 緑雨=新緑の季節に降る雨
座付 林檎酢(乾杯で使用しました)
先付 蓴菜 鮑 吸酢ジュレ あられ胡瓜人参長芋
蓴菜=じゅんさい なめこの様にネバネバした葉っぱ
鮑=あわび 高級食材の貝
吸酢=すいず だし汁に飲める程度の量で酢を加えたもの
旬菜 鬼灯(鮴甘露煮)スモークサーモン寿司
海鰻八幡巻 焼岐阜枝豆 コーンの寄せ揚げ
山桃 蓮根黄味射込み 胡瓜雷干 鴨ロース煮
鬼灯=ほおずき 鮴=ごり 金沢で有名なハゼの形に似た魚
海鰻=あなご 八幡巻=ごぼうを鰻等で巻いたもの(今回はゴボウのアナゴ巻き)
山桃=やまもも(手前左の赤い実)
射込み=いこみ 料理用語で詰め物をすること
雷干=かみなりぼし 芯を抜いてらせん状に切った物 雷の太鼓のような形が由来
御椀 青汁仕立 水無月真丈 鱧落し 蓮芋 梅肉 つる菜
水無月=三角形の白いウイロウに小豆をのせた和菓子
真丈=魚介や鶏肉に山芋・卵白等を加えた練り物
(ここでは水無月と言う和菓子に似せた真丈の事)
鱧落し=骨切りをしたハモをお湯にくぐらせた物
蓮芋=ハスとは関係なくサトイモに近い種類 芋は食用にならず葉や茎を食べる
つる菜=海岸の砂地に生える多肉の食用葉
差味 縞鯵 とろ鰈南瓜巻 海松貝 甘海老 本山葵 紅蓼 花穂
縞鯵=しまあじ 鰈=かれい
海松貝=みるがい 貝殻にミルと言う海藻を付けている事が多くその名の由来
本山葵=ほんわさび 紅蓼=べにたで
花穂=かすい(画像中央の紫色の花)穂のような形で咲く花の総称
今回の料理はシソの花穂 食べるとシソの香りが広がって美味しかったです
中央の緑は山葵の葉でこれも良い香りでした
南瓜巻きのカボチャはすごく細く切ってあって、ちょっちゅ感動
ちなみに差味=さしみ です
まだまだ続く